よぴのちずたび

備忘録とか、道歩きの記録とか。

岩手県道257号岩手大更線 終点

岩手県民でもおそらく正式な路線名を知っている人も少ないだろう。

岩手県道257号岩手大更線である。

この路線の終点部分が実は旧道化されているが、生活道路として利用されている。

超マイナーな県道ではあるが、鉄道からその風景を見た時の驚きがあった。

今回は簡単なレポートになる。

 

くたびれた末端部

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岩手県道257号の旧道部分。もう末端部が見えているぞ?

 

今回のレポートは前回のように詳しく調べてもいないので、簡単な情報だけにとどめておく。調査した区間も短いしね。

岩手県道257号岩手大更線は、その名のとおり岩手郡岩手町から八幡平市西根大更へとアクセスする県道である。実延長はおよそ10kmだ。

昭和50年(1975)に、当時の西根町までアクセスするルートとして県道に指定された。現在の終点は、国道282号をくぐった先の旧八幡平市役所前T字路が指定されているが、今回紹介する部分が、そのかつての終点である。

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進むにつれ、やる気のないセンターラインになってきた

 

それでも終点近くまでは畑や家屋があるので、この路線を使っている人は今でもいるようだ。とある事情により通行不能区間があるわけだが、それももう見えてきている。

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舗装の隙間から草が。いい具合に廃れているなあ

 

もうお分かりだろう。線路によって通行不能になっている。

というのも、もともとここには竹花踏切という踏切が整備されていたようだ。しかしフェンスの奥を走っている路線は国道282号。朝のラッシュ時なんかは相当に混んだことが予想される。遮断機が降りていなくても一時停止しなければならないので、必然的に道路の流れは滞ってしまうだろう。だからこそ、国道282号をくぐる形で新道を建設したのだが。(現道は暗渠で国道282号をくぐり、反対側からアクセスしている)

ちなみに新道の完成は2008年である。

 

この部分は旧道・・・なのか?

最大の疑問は、この部分は県道であるかどうかである。

国土地理院の地図ではこの部分は県道として色が塗られているが、Google Mapではこの部分はただの道路として扱われている。終点が旧八幡平市役所前T字路に切り替わっていることから、通行止めのこの部分は盲腸線なわけだが。

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だがしかし!県道の標識はちゃんと存在した!

もちろん、この標識があるから県道!というふうに考えることができる。が、新しい道路が作られて、終点まで置き換えられているのに、この部分だけ指定を外していないというのもおかしな話である。

なんとなく国道でも例があるように、この部分の指定を解除するときに、この標識を撤去しなかっただけではないか・・・と、そんな風に考えてしまうのだ。

ちなみに先述した国土地理院地図では、一見通行できるように描かれているフェイクである。何が正しいのかわからない・・・

それでもこの標識がここに立ち続けるのはある意味レアな風景だと思うし、列車の車窓からこの道路を見たとき、封鎖された道路越しにこの標識が見えるのでハッとする人もいるだろう。自分だけ?

 

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いい感じにくたびれた風景だけど、かつては大型車の往来もあった道路。今は新道にその役目を譲り、慎ましやかな生活道路になった末端部。なんとなーく、こういう風景は好きだな。

 

余談

前回のレポートで紹介した丹敷隧道は、現在進行形で調査中である。全く情報がつかめていない。

それは置いておいて、岩手町から八幡平市に至る道路はこの県道257号のほかに、主要地方道である岩手県道17号岩手平舘線がある。しかしこちらは実延長18km弱と倍近く遠回りなうえに大型トレーラー通行禁止の踏切もあるという、ありがちな主要地方道(笑)な状態のようだ。走破したことはないので、機会があれば挑戦してみたい。